2020年の4月に音楽家のための会員制サロン Salon d’Art サロン・ダールが活動を開始したと同時に行なってきたクラシック音楽専門のライブ配信事業である『ライブコンサート』。
2021年1月現在では大手チケットサービスやクラシック音楽情報誌の「ぶらあぼ」といった会社も参入し『クラシック音楽のライブ配信』はすっかり定着してきました。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、突如緊急事態宣言が発令され多くのコンサートが延期・中止になるなど文字通り「先が見えない」状態の中で、コンサート企画者にとってはオンライン配信は一つの「保険」になっているのだと感じます。
当サロンの行うライブ配信事業
当サロンでは、昨年4月29日にスタートした《石田彩子フルートソロリサイタルColor #0【LC01】》を皮切りに多くの音楽家の方とのご縁をいいただきながら
・主催公演:22公演
・委託公演:13公演
の計35公演(2020年1月22日現在)を開催してまいりました。
スタートした当初はまさか1年で35もの公演を配信させていただくことになるとは思ってもおりませんでしたが、想像以上に長引くコロナ時代において『クラシック音楽のライブ配信』は今ではすっかり当サロンの事業の一つとなっております。
また、事業開始当初よりお世話になっております音響エンジニアの方や映像会社との繋がり、そしてご出演いただいたアーティストの皆様のお声を反映させながら機材も「クラシック音楽家の声を反映させたもの」を中心に集めていき、
・カメラ(映像):最大4台
・マイク(音響):20本を超えるマイク
とあらゆるコンサート会場や編成に応じて使える状態となりました。
クラシック音楽家におけるライブ配信の魅力
おそらく新型コロナウイルスの到来がなければ、クラシック音楽家がライブ配信を行うことはなかった(もしくはだいぶ先の未来だった)と思います。
そんな中、当サロンがライブ配信を行なってきたからこそ見えてきた魅力がいくつかあります。それが、
- ホールに行かずに自宅にいながらコンサートを楽しむことができる
- 遠方の方(海外の方含む)に音楽を届ける事ができる
- 小さい子供のいるご家族などコンサートの時間帯に外出が難しい層が楽しむ事ができる
- コンサートを残すことができる
- 収録配信とは異なりライブ配信には聴衆との不思議な一体感がある
- (会場の大きさなどによる)お客様の数に制限がない
といった点です。
もちろん、クラシック音楽においては『生の演奏』こそ全てで、その時その場所を共有すること身体全体で音楽を感じることが感動につながるのですが
これまでは気づくことがなかった、ライブ配信ならではの魅力というものもあるのではないかと感じます。
サロン・ダールのライブコンサートの強み
私たち、音楽家のための会員制サロン Salon d’Art サロン・ダールは、
音楽家を幸福にすることで音楽家の力を最大にし、音楽家の力で社会を幸福にする
という理念を掲げて活動するクラシック音楽家のためのコミュニティです。
そんな私たちが行ってきたコンサート配信事業も「クラシック音楽家を助けたい」「クラシック音楽家の力を社会に還元したい」という想いから生まれました。
専門の配信業者の中には私たちよりも“良い機材と機材に関する知識”を持っている業者も多いと思います。
しかし、1年間で35公演のクラシック音楽の配信を行なってきた中で、必ずしも良い機材や機材を扱うスキルがあればクラシック音楽のライブ配信が成功するのではないということも身をもって感じはじめました。
私たちの一番の強みは、
常にクラシック音楽家に寄り添い、音楽家目線であること
なのだと。
そして、そのスタンスこそが私たちが多くの音楽家の方から声をかけていただいている理由なのかもしれません。
具体的な強み
ここまでお読みいただいた方の中には「クラシック音楽のライブ配信の委託」を検討していらっしゃる方も多いかと思いますので最後に私たちSalon d’Art サロン・ダールが提供するライブ配信『ライブコンサート』の強みをまとめておきます。
魅力1. クラシックコンサート専門だということ
少しずつではありますが、
Salon d’Art サロン・ダール=クラシック音楽家のためのコミュニティ
という認識を持っていただけるようになりました。
ライブコンサートページには過去公演から今後の公演まで多くのクラシック音楽家の公演が並んでいます。
配信をどういったプラットフォームから行うか。クラシック音楽家にとって大切な『イメージ』を損なうことがないよう心がけた運営を行なっております。
魅力2. 「音」にこだわった配信
クラシック音楽にとって最も重要なことはやはり「音」だと考えています。
生の音をマイクで録った時点で、音はデジタルの電気信号に変わってしまいます。
これは、どうしようもありません。
それでもデジタルにもやはり「質」や「好み」は存在しています。
私たちの『ライブコンサート』では、自身もプロとして活動するクラシック音楽家が配信に関わります。
変に作り込まない、クラシック音楽らしい“自然な音”や“会場に響く音に近づけた音”づくりを心がけています。
魅力3. 配信テスト
系列ホールやスタジオにて配信を行う場合には、公演当日までに一度配信テストを行なっています。
「どういった感じの配信になるのか?」
そういった疑問を出演者の方にもなるべく一緒に取り除いていただくと共に「音」についても納得していただいた上で配信当日を迎えます。
魅力4. 常にクラシック音楽家の声が反映される
私たちは、毎公演終演ごとに演奏者の方からのフィードバックをもらいながら次の公演につなげています。
例えば、
年配の方が多いクラシック音楽業界においては、チケット購入から公演視聴までわかりやすいことが話題になった際には、①どうすればさらにチケットが購入しやすくなるか、②どうすればご年配の方でも視聴しやすいかといった点での改善を行ないました。
積み重ねてきたノウハウの全てが「クラシック音楽」に特化しているということは、私たちの『ライブコンサート』の大きな魅力の一つになっています。
魅力5. 全て「一括」して委託
配信はこの業者に依頼して、チケット販売はこのサービスを利用して…
というようにそれぞれの内容ごとに別の業者やサービスを使うことで発生する「混乱」を防ぐため、
・チケット販売→視聴方法連絡からお客様対応
・ライブ配信(映像や音声の収録)
まで全てを一括してサロン・ダールではお受けしています。
演奏者の方はいつものコンサートと同じように演奏するだけで良い。
そんな環境づくりをサポートから全て含めて行なっています。
クラシック音楽×ライブ配信のこれから
新型コロナウイルスの到来に伴って急速に広がりを見せている「クラシック音楽×ライブ配信」。
今後もし仮に世の中から新型コロナウイルスの脅威が去った時に、果たして何がクラシック音楽業界に残るのか。
私たち自身もまだその答えは出ていません。
ただ、なかなか終わりの見えないこの状態で生まれた「ライブ配信」が今後もクラシック音楽と聴衆を結びつける上での一つのツールとなる可能性は十分にあり得ると思います。
もし10年後、20年後に「クラシック音楽×ライブ配信」が当たり前になる時代がきているのだとしたら…
当サロンもそんな時代の流れに乗りながらクラシック音楽家とともに歩んでいける場所でありたいと思います。
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