新型コロナウイルスの影響を受け、クラシック音楽業界にも今やすっかり定着しつつある「ライブ配信」。
音楽家のための会員制サロン Salon d’Art サロン・ダールでも「Live Concert」事業としてこれまで100公演以上の公演をライブ配信してきました。そんな私たちが事業開始当初よりこだわっていること。それが、
“いかに良い音で届けるか”
今回の連載シリーズでは、クラシック音楽家がライブ配信を行うにあたって最も気になるであろう「音」に関して、ライブ配信事業に全面的にアドバイスをいただいいるサウンドエンジニアの元木一成氏に執筆いただきます。
知っているようで知らない「サウンドエンジニア」の仕事。第一回となる今回は元木氏ご自身のサウンドエンジニアとしてのキャリアやお仕事内容などについても触れながらお話いただきました。
専門性はもちろん、元木氏ご自身の人柄なども含めて感じていただける記事となっておりますので、ぜひお楽しみください。
はじめまして。サウンドエンジニアの元木一成です。
今回、ご依頼をいただき連載記事を書かせていただくことになりましたサウンドエンジニアの元木一成です。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
音をなんやかんやする人です
私は、千葉県の木更津高校を卒業後、東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科で録音、音響学、音響心理学などを学びまして、現在はフリーランスのエンジニアをしています。
芸大卒のエンジニアというと「クラシック専門のエンジニア」と思われるかもしれませんが特にそんなこともなく。
ロック、ポップスなどジャンルは問わず、ゲーム主題歌など歌もの、映画やCMの劇伴などのレコーディング、ミックス、マスタリングもしますし、インタビュー動画の音声収録だったり、ゲームやアニメ、オーディオドラマなどの効果音制作といったトータルのサウンドデザインなどもしています。
作曲や演奏以外の音に関わることであれば全般、やれることはやっているというイメージですね。
レコーディング、ミキシング、マスタリング、サウンドデザインなどやることが多岐にわたるので、まとめてオーディオエンジニアとかサウンドエンジニアと私自身は称していますが、一般的には「レコーディングエンジニア」と呼ばれる職業になります。
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主な内容は、
・東京芸術大学時代から大学卒業後の社会人時代
・今後何をどう書いたらよいかを考えています